さくらんぼが便秘解消に効果的とされるのは、さくらんぼには、消化されにくい糖アルコールであるソルビトールが4.6g/200gと豊富に含まれているから。
便秘の人にソルビトールを投与する実験が行われ、1日20gの摂取で便秘が解消されたという結果が出たそうです。
便秘になると、便の水分が70%以下と少なくなるため、便が固くなり、いきみが必要になるので、排便が大変になります。
便には、腐敗産物や有毒物質が含まれていますが、便秘になると、便が腸内に長く止まり有害物質の濃度が高くなり、腸管に悪影響を及ぼします。肌荒れ、吹き出物、肩こり、頭痛を誘発するだけでなく、大腸がんや乳がんなどの疾患の原因になることも。
一般に、成人の便のpHの正常範囲は、5.5から8.0程度。以前は、pHが7以上あると大腸がんとの相関があるといわれていましたが、現在は、それほどの確証はないようです。
けれども、腸内菌のアミノ酸や脂質の分解酵素はpHが高いほうで活性が高いので、pHは低めのほうが便の臭いや腐敗産物の量が少ないようです。
ソルビトールには、便のpHを下げる働きと便の量を増やす効果が認められています。
ただ、ソルビトールは、緩下作用を有し、小腸における吸収を低下させてしまうので、過剰摂取には注意が必要です。
つまり…ソルビトールを豊富に含むさくらんぼを大量に食べてしまうと、お腹が緩くなる!ということなんですねぇw
よく、さくらんぼの食べ放題でお腹いっぱいに食べまくり、その時は幸せだけれど、帰り道が悲惨だった思い出が…という話を聞きますが、それは、医学的にも納得の理由があったため。
このソルビトールは、甘味料としてシュガーレスガムやお菓子などに広く用いられているので、そういったお菓子などの多量摂取も、下痢の原因になります。
何事も食べすぎにはご注意を!