さくらんぼは、品種によって味わいが違いますが、生産者や木の特性によっても違うもの。
さくらんぼは、甘いだけでは口飽きするし、酸度が多いと酸っぱいだけ…同じ佐藤錦でも、甘みと酸度のバランスが変われば、味わいは大きく違ってきます。
また、新鮮、色(鮮紅色)、つや、硬さなどがあります。
下記は、各品種の平均値。
糖度(Bx゚) | 酸度(%) | |
紅秀峰 | 18〜21 | 4.0〜4.2(PH) |
佐藤錦 | 16〜18 | 0.6 |
南 陽 | 14〜26 | 6.0 |
紅さやか | 14〜19 | 3.7〜3.8(PH) |
ナポレオン | 13〜15 | 0.8 |
さくらんぼの受粉は、人が毛ばたきを使って受粉させたり、ミツバチ・マメコバチに手伝ってもらいます。
ただ、ミツバチは、1年中活動するので、その面倒を見られる環境をつくってあげなければなりません。
その分、マメコバチは、大きいメスでも体長は約13〜14mm。内径6〜8ミリほどの柱や材木の穴、枯れた草の茎、特にわら屋根のヨシなどの小さな細長い穴に卵を産みます。
さくらんぼのビニールハウスの中に巣材としてヨシの茎をたばねたものを設置して、そこで営巣してもらいます。
また、マメコバチが野外で飛び回って活動するのは1年間に1回、たった1ヶ月弱です。それがちょうど、山形でのさくらんぼの開花時期に重なります。あとは穴の中だけで過ごし、人を差すこともないので、農家の受粉作業には多く使われているようです。
マメコバチの雌は、最大で1日4,050花程度に訪花するといわれており、ミツバチの約5.6倍と訪花数が極めて多いのも特徴。受精率も高く、3回の訪花でほぼ100%の花が結実したという結果も出ているようです。
最低活動温度も10℃前後と、ミツバチよりも2〜3℃低く、山形の気候にも適しています。
そして、ミツバチの行動半径が約2kmというのに対し、マメコバチの行動半径は約30m。その忠誠心(w?)の高さからも重宝されています。