アメリカ名でロックポートと呼ばれ、明治5年、北海道開拓使によって導入されました。1911年に名称が決定しました。
実の形は短心臓形で果肉は黄白色、肉質は軟らかい。果重は、5〜6グラムで大粒にはなりません。糖度は13〜15度で、あまり甘いほうに入りませんが、核(種)が大きいのが特徴です。
【収穫時期】6月中旬。
中国より導入した最新品種。
果重は9グラムを超える大玉で、果形は心臓形、果皮は鮮やかな黄色で美しいです。果肉は硬く軟化しにくく、日持ち性が高い。
糖度は16〜18度位と高く、酸味が少なく食味良好です。
【収穫時期】6月下旬〜7月上旬。
ニューヨーク州立農業試験場で育成された(1924年発表)。果肉は赤色で、核周囲の着色が見られる。肉質は柔らかく、日持ちは悪い。糖度は10〜11度と少なく、酸味は強く食味は淡泊。果重は4〜5gで、実は長心臓形。
【収穫時期】5月下旬〜6月上旬
1822年頃フランスで実生から選出育成された。果肉色は赤色で、肉質はやわらかい。甘味は少なく、酸味が多い。果汁は多いが風味が少なく淡泊。果重は5〜6gで、実は心臓形。
【収穫時期】6月上旬〜
さくらんぼは同じ品種だけでは果実がつきません。例えば、佐藤錦を実らせるためには、他の品種(ナポレオン等)を混植する ことなどが大切です。
例として、佐藤錦7割に対してナポレオン3割を植栽すること等です。
主な品種の交配和合性は次の通りです。
♀/♂ | 佐藤錦 | ナポレオン | 紅秀峰 | 紅さやか | 高 砂 | 南 陽 |
佐藤錦 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
ナポレオン | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
紅秀峰 | ○ | ○ | ― | ○ | ○ | △ |
紅さやか | ○ | ○ | ○ | ― | × | ― |
高 砂 | ○ | ○ | ○ | × | × | ― |
南 陽 | × | ○ | ― | ○ | ○ | ― |
○和合性 △要検討 ×不和合性
※「佐藤錦」の実はすべて他の 品種の花粉がついてできたものですので、この種をまいて木を育てたとしても、「佐藤錦」と 同じものにはなりません(母親"めしべ"が「佐藤錦」、父親"花粉"が「他の品種」のかけあわせ のため、双方から半分ずつ遺伝子をもらっているため)。
このように「佐藤錦」は種から育てることはできません。「佐藤錦」の木をつくるためには、 サクラ属の台木(一般的にはアオバザクラ)に「佐藤錦」の枝を接ぎ木します。この接ぎ木に よってのみ、「佐藤錦」を増やすことができます。